2023年8月からEIL高校生交換留学ドイツ派遣プログラムに参加している白倉幹太さん。今回、ご自身の留学体験を多くの方と共有したいと、レポートを書いてくれました。
留学生活も残りわずか!ご自身の留学を振り返っての経験談を書いてくれました。ぜひお楽しみください!
私は2023年8月からドイツに派遣されていて、帰国まで残り1か月ほどになりました。少し早いですがこれまでの約10か月間を振り返りながら体験談を書いていこうと思います。
ホストスクール
ドイツにはいろいろな学校の形態があり、僕はその中でギムナジウムという中高一貫のような形式の学校に派遣されました。ドイツの学校は一般的に朝が早く終わりも早いという感じで、7時半から1時間目が始まり、間に10分程度の休憩をはさみながら6時間×45分、1時ごろには学校が終わり、そのあとは部活動もなくみんな家に帰ったり、誰かの家に遊びに行ったりと意外と優雅な感じの学校生活です。無論授業は英語以外ドイツ語で行われ、最初のほうは理解するのに苦しみながらも隣のやつに「なんじゃこりゃ」って聞く生活を送っていましたが今ではほぼほぼ理解できるようになりました。教科はさほど日本と変わらなくラテン語とフランス語の選択があるくらいで国数理社英をこなす感じでした。僕の成績は、まぁお察しです。ただ、時たま現地の友達よりいい点を取ると周りが喜ぶのですごくうれしいです。友達についても初めの1週間はいなくて移動教室など首が1周回るんじゃないかってくらい右往左往していましたが、スポーツの授業で活躍してからというもの、1クラスが小さいのもありクラスに溶け込め、めちゃめちゃ仲のいい4人組もできました。この仲良し4人組でケルンに行ったりクリスマスごろに泊まり込みでモノポリーやったりする時間は今思い返してもとても楽しい時間でした。
ドイツの文化1
ドイツは多くの国と接していることもあり、移民が多く、その分様々な文化や人種の人を目の当たりにします。学校にもアラブ系の人も多く、少ないですがアジア系の人もいました。食文化も色々で、ドイツと聞いて想像するようなビールやソーセージはもちろん、元はトルコ料理のケバブや日本人からしたらあまりおいしくない米もたまに食べます。
僕が1番ドイツらしいと思ったのは人との接し方で、どんなことでもフランクに言いたいことがあれば伝えることが重要だといった感じでした。さらには、議論をすることが好きな人が多く、授業中にしょっちゅうディスカッションが始まって進まないことも多々ありました。もちろんネガティブなこともちゃんと伝えるのですが、距離が離れることなく逆に人と人の心の距離は近いなと感じました。僕はこの文化に慣れるのに苦労しました。ただ、黙っていてもだれも助けてくれないし、言っても損にならないと気づいてからは幾分かドイツ人らしくなれたのかなと実感しました。
ドイツの文化2
ドイツには様々な祭りやら行事やらがありました。キリスト教が主な宗教なため、クリスマスは特に盛大でした。余談でキリスト教の何かしらがある日はたいてい祝日で登校日が少なかったのもこれが原因かもしれません。クリスマスには各都市でマーケットが開かれ、家庭では想像通りの本場のクリスマスが楽しめました。
先述した4人組といったケルンのクリスマスマーケット食べ歩きは一生覚えているでしょう。ドイツ人はみんなで集まってビールを飲むのが好きなのか、たまに同じ道の人たちで祭りが開かれケーキや肉を持ち寄って夜な夜な騒いでいました。ビールを勧められて断るという流れを両手じゃ収まらないくらいはしました。ただ、こうやって近所の人と笑いあえる文化は本当にうらやましいなと感じました。
ホストファミリー
僕のホストファミリーは父、母、兄姉兄(成人済み)と、もう一人メキシコからの留学生でした。姉以外はほかに家を持っていて姉も仕事で部屋にこもっているので普段家にいるのは父母と同じ学校に通うメキシコ人でした。父母は僕の親よりも一回りくらい上の夫婦でとてもやさしいです。母の作るケーキはおいしいし、父は僕が行きたいといった城に連れて行ってくれたり、遊園地で1人率先してジェットコースターに乗りに行ったりなど本当に面白い家族でした。兄は日本好きで日本の漫画や文化について熱のこもった話をしてくれるし、姉は馬に乗れるしと、紹介したらきりがないくらいです。1つ言えるのは僕がどうしたらうまくドイツについて学べ、ドイツ語が話せるようになるかを親身になって考えてくれる素晴らしい家族でした。さて、紹介していない人がもう1人、メキシコからの留学生(Ian)。彼とはバスケのクラブに一緒に行ったり通学路を毎日一緒に行き来したり友達のような仲です。少しドイツ語に難はあるものの、何かさせたらなんでもおもろい良い意味でfunnyな人で、僕が彼から受けた影響も大きいです。誰とでもすぐに仲良くなって気づいたらいろんなところにすっ飛んでいく彼のコミュ力と行動力にはいろんなことを学ばされました。
その他いろいろ
ドイツ語については初めのころより格段に良くなったと思います。授業に出てきた単語をメモしたり、友達と話したりしていく中、日常生活に難がない程度にはできるようになりました。発音に少し心残りはありますが残りの1か月しっかり磨きたいと思っています。ドイツ語といえば意外とほかの国でも伝わることがあります。日帰りでスイスやルクセンブルクに行ってきましたが、英語以外で話しかけて伝わる嬉しさは他にないものだと思います。
(写真、文:2023年度ドイツ派遣生 白倉幹太)
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