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【高校生交換留学体験談】芹川ひかりさん(スウェーデン派遣)第3回

更新日:6月11日

 芹川ひかりさんは2022年EIL高校生交換留学プログラムでスウェーデンに派遣されています。今回、スウェーデンでの留学生活を多くの方に共有したいとレポートを定期的に書いてくれています。


 第3回のレポートでは、スウェーデンの食生活や伝統料理について書いてくれました。ぜひお楽しみください!

 

 “スウェーデン料理”と聞いて皆さんは何を思い浮かべますか?私は留学前、IKEAのミートボールが有名なこととシナモンロールがスウェーデン発祥だということしか知りませんでした…。しかし留学生活を通して食文化を学び、新たな発見がたくさんあったので、今回は魅力あふれるスウェーデンの食生活や伝統料理について紹介させていただきます。


スウェーデンの食生活

 スウェーデンの主食はマカロニ、パスタ、ジャガイモ、パンです。驚くほどマカロニやパスタの種類が豊富で様々な形や食感のものがあり、パンも硬さや薄さなど様々です。これまで主食がお米だったのでやはり日本米は恋しいですが、たまにお米を食べることもありますし、工夫するとイタリア米を日本米風に炊くなど楽しむことができます!ジャガイモは丸ごと茹でたものと、ペースト状にしてバターや牛乳を加えて塩コショウで味付けしたもの2つの食べ方が主流です。個人的にはペースト状にしたPotatismos(ポターティスムス)の方が食べやすくて好きです😊

 基本的にどの料理もとても美味しく、たっぷりのバターと生クリームを使うので毎日ご馳走を食べている気分です。ただ言うまでもなくハイカロリーで、さらにデザートにアイスクリームなどの甘いものを毎週末食べるので、留学してから体重増加は止まるところ知らずでその点については困っています…(笑)Fika(フィーカ)というコーヒーブレイクも習慣の1つで、砂糖たっぷりの甘いケーキやクッキーを年齢関係なくみんなよく食べます!何も考えないで食べすぎてしまいこれまで何度も胃もたれを起こしてしまいました。日本での食事と比べると味付けが濃く高カロリーなので、日本食がどれだけヘルシーで栄養バランスが良いのか改めて和食の素晴らしさに気づかされました。

みんな味の濃いものに慣れていて、出来上がった料理に塩やケチャップ・醤油をかけまわすほどです。



 私が住んでいる地域のレストランはタイ料理、ピザ、ハンバーガー、中華、お寿司が有名です。タイは料理だけでなく、物価が安く暖かい気候から旅行先としても人気です!ピザは出前することが多く、日本と比べてもピザの値段が安いです。人気はケバブピザといって、トルコ料理のケバブがトッピングされています。どこのお店でもピザサラダ(千切りキャベツと人参を酢とハーブで和えたさっぱりとしたサラダ)があります。ハンバーガー屋さんはたくさんあり、日本と比べると高価ですが本格的で美味しいです。個人的にはポテトの量の多さに驚きました。中華料理屋さんの人気メニューがピザということに初めはとても衝撃を受けました!お寿司は少し高価で、タネがアボカドだったりおしゃれなソースがかかっていたり海外ならではの違いはありますがとても人気で美味しいです。お味噌汁も必ずと言っていいほどお寿司と一緒に置いてあり、日本にいたときは毎日のように飲んでいたのでとても心に染みて幸せになります。また、金曜日は1週間頑張ったということでFredagsmys(フリーダスミィ―ス)といって特別まったりして過ごします。夜ご飯にはピザやタコスなど普段と違った料理を家族や友人と楽しみ、食後はテレビや映画を見ながらアイスやお菓子を食べてくつろぎます。

ホストマザーと近所の人気なお寿司屋さんでディナー

スウェーデンの伝統料理

 スウェーデンは南北に長く、各地域特有の料理があります。例えば私が住んでいる北のスウェーデンでは9月から12月にかけて狩りが行われていてトナカイやヘラジカなどの肉を食べます。どちらも高級な肉とされていて少し野生独特の臭みはありますが、脂身が少なくヘルシーで、リンゴンベリージャムと食べたり調理を工夫したりすることで臭みを消して美味しく食べることができます。南のスウェーデンでは年に1度ガチョウ料理の素敵なディナーを楽しむ伝統があるそうです。それではスウェーデンの伝統料理4品を紹介します。


 1品目はKöttbullar(ショットブッラル)、通称ミートボール!子供から大人まで人気で、日常的にもクリスマスなど特別な日にも食べます。想像していたものよりひき肉の弾力がありジューシーで美味しいです。お店に冷凍や冷蔵の様々なミートボールがあるので、手作りするのは珍しくスーパーで購入するケースが多いです。普段はマカロニやジャガイモと一緒に食べます。リンゴンベリージャムと食べるのですが、リンゴンベリージャムは日本でいうコケモモジャムでその甘酸っぱさがこってりした肉料理と合います。トナカイの肉と食べるときは肉の臭みを消して食べやすくなります。

スクールランチでも大人気!


 2品目はJanssons frestelse(ヤンソンフレステルセ)、別名ヤンソンの誘惑。この料理は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?クリスマスの定番の料理で、ジャガイモとアンチョビのグラタンです。魚のグラタンは初めてでしたが、生クリームとバターのやさしい風味がアンチョビの塩気と絶妙にマッチしていました。現地の人も好き嫌いが分かれるそうですがスウェーデンを代表する料理なのでぜひ食べてみてほしい1品です!




 3品目はKorv stroganoff(コルブストロガノフ)です。初めて食べたときはあまりの美味しさに驚きました!それでいて、ソーセージとトマトのクリーミーの感じが母の手作りのピザの味に似ていてどこか懐かしい味がしました。コルブはスウェーデン語でソーセージという意味で、トマト缶を使うことによってオレンジ色の鮮やかな料理になっています。マカロニやジャスミン米などのお米と一緒に食べ、スクールランチにもよく登場する人気の1品です。シンプルなレシピでホストマザーが忙しいときによく作ってくれます😊





 4品目はPalt(パルト)というスウェーデンの北部で一般的な料理です。初めてPaltを見たときはその見た目に目が点になりました。料理の見た目が斬新すぎたからです。見た目はおにぎりサイズの大きいお団子です。作り方はジャガイモをすりつぶしたものに小麦粉と塩を加えてできた団子の中に、角切りのベーコンを入れて茹でます。伝統的な料理なので家庭によって様々なレシピがあります。ホストマザーはベーコンをPaltの中に入れずに別に炒めてくれます。丸いPaltを角切りにして焼き目が付くまで炒めて食べるのが私とホストファミリーのお気に入りの食べ方です!少し手間がかかる料理なので冷凍されてスーパーで買うことが多いそうですが、やはり手作りのものは格別です。リンゴンベリージャムとバターがとても合います。ただ、食べすぎるとしばらくして胃もたれしてしまうので注意!!



スウェーデンの伝統のお菓子

 私のホストマザーもそうですが、みんなよくお菓子作りをするように感じます。もちろんスーパーでも美味しいお菓子はたくさんありますが、フィーカをするときは手作りのものが多いです。どの家庭も何度も作らないで済むように大量に作って大きな冷凍庫にまとめて保存しているようです。これからスウェーデンの伝統的なお菓子を4紹介します!


 1品目はKolasnittar(コーラスニッター)です。Kolaはキャラメルという意味でザクザクしているキャラメル風味のクッキーです。スウェーデンに来てから私の1番のお気に入りです!食べ始めたら止まりません。クッキー生地を焼く前にフォークの裏で薄くするので模様も形も日本では珍しい長方形のようになっています。食感も味も今まで食べたことないくらい美味しいのでスウェーデンに来たら是非食べてほしいです。作り方をマスターして日本でKolasnittarを普及していきたいです!


写真下の細長いクッキーがコーラスニッターです

 2品目はKanelbulla(カニエルブッラ)、シナモンロールです。1度ホストマザーと作ったことがあるのですが、砂糖とバターをこれでもかとふんだんに使うのが美味しくなるポイントです!ホストマザーがいうには、美味しくなるのに遠慮したらダメだそうです;)家庭やカフェによって味やスパイスの風味も大きさも異なるのでいろんなシナモンロールを食べるのがとても楽しいです。(高カロリーなので食べすぎ要注意!)




 3品目はKladkaka(クラッドコーカ)です。Kladはスウェーデン語でベタベタ・ネチョネチョしているという意味ですが、その名の通りブラウニーがベタベタ・ネチョネチョしている感じのスイーツです。生クリームやアイスクリームと食べるのが主流で濃厚なココアの甘い味が口いっぱいに広がってすごく幸せな気持ちになります。とても人気でアイスやクッキーにもKladkaka味があるほどです。1度作ったことがあるのですが作り方も簡単です!


 4品目はHallongrotta(ハロングロッタ)です。Halonはスウェーデン語でラズベリーという意味でプレーン風味のクッキー生地のくぼんだ所にラズベリージャムをのせて焼いたお菓子です。私はホストグランドマザーが作ってくれたものをいただきましたが、サクサクのクッキーにラズベリーの甘酸っぱいジャムがとてもマッチしていました。やさしい味で紅茶とよく合います。


写真右上のお菓子がハロングロッタです

最後に

 この体験談で少しでもスウェーデンの食文化について知ってもらえたら嬉しいです!スウェーデンの食文化は皆さんの想像していたものと比べてどうでしたか?これまで紹介した料理やお菓子は材料がシンプルなので日本でも味わえると思います。ネットにレシピもたくさんあるのでアレンジを加えて作ってみてください。ぜひ忙しい生活の中で、息抜きに手作りのお菓子でフィーカしたりスウェーデンの伝統料理をまったり味わってみたりしてください。


 次回はスノーモービルの体験について書かせていただきたいと思います!お楽しみに😊




(文章・写真 2022年スウェーデン派遣 芹川ひかりさん)

 

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