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【高校生交換留学体験談】杉山心優さん(エストニア派遣)

更新日:7 日前

 2022年8月よりEIL高校生交換留学エストニア派遣プログラムに参加している杉山心優さん。今回、杉山さん自身が体験したエストニアのことを多くの人にお伝えしたいと、レポートを定期的に書いてくれています。

 第2回はヘルシンキ旅行やクリスマス、年末年始の過ごし方について書いてくれました。ぜひお楽しみください!

 

 エストニアでは11月中旬から本格的に雪が降り始めました。朝起きてカーテンを開けると辺り一面真っ白でとても興奮したのを覚えています(笑)。雪がたくさん積もった日には近所の公園でそりすべりをしたり、スノーエンジェルを作ったり、たくさんの新しい経験をさせてもらっています。

 日中の気温は大抵0度かそれ以下で、0度を超えると暖かいなと感じてしまいます。朝と夕方は特に寒くマイナス10度以下になることもしばしばあります。外に出るときはダウンジャケット、ニット帽、手袋、マフラーは欠かせません。そして太陽を見ることがあまりありません。大抵曇りか雪が降っているというのもありますが、冬は朝の9時頃に日が昇り、昼の3時頃には日が暮れます。そのため、太陽と青空を見ることができた日はとても気持ちがいいです!日光を浴びないでいるとビタミンDが不足するため、多くの人がサプリでビタミンを補っています。



ヘルシンキ旅行

 12月3日と4日に受け入れ団体引率の元、他国からの留学生たちとフィンランドの首都であるヘルシンキへ1泊2日の旅行をしました。タリンの港からヘルシンキまで2時間半の船旅でした。フィンランド語とエストニア語がかなり似ていることと観光客で賑わっていたこともあり、ここは本当にフィンランド?と思った場面がしばしばありました(笑)。

 現在フィンランドへ留学をしている同じ年代の留学生たちと一緒にアクティビティをしたり、ヘルシンキの街を案内してもらったり、クリスマスマーケットに行ったり、サウナに行ったりと、とても楽しい時間を過ごすことができてよかったです!



クリスマス

 11月の終わり頃から街中は一気にクリスマスムードになり、タルトゥの市街地中心部には大きなクリスマスツリーが飾られ、屋外スケートリンクも開設されました。タルトゥにあるクリスマスツリーの点灯式に訪れたのですが、建物を使ったプロジェクションマッピングも見ることができました!クリスマス前になると多くの子供たちがサンタクロースへクリスマスツリーに手紙を書いて吊るします。この光景にはとても心が和みました。

 タルトゥにはないのですが首都のタリンにはクリスマスマーケットもあります。北欧の伝統的な飲み物であるGlögi(グルギー)も堪能することができました。



 エストニアのクリスマスツリーは一般的に本物のモミの木を使用します。プラスチック製のクリスマスツリーを見ることの方が珍しいかもしれません。私はホストファミリーと一緒に、都心部から少し離れた田舎の方でクリスマスツリーにする用のモミの木を切りに行きました。これもエストニアでは伝統的な行事だそうで、とても驚きました。


 

 日本のクリスマスは友達同士やカップルで過ごすことが多いですが、エストニアのクリスマスは家族で過ごします。私はホストファミリーとその親戚と一緒に家でクリスマスを過ごしました。ブラッドソーセージとザワークラウト、じゃがいもがエストニアではクリスマスの定番料理となっています。ブラッドソーセジはその名の通り、血液を材料に加えたソーセージで少し味に癖があるため、好き嫌いが分かれるかもしれませんが私は好きです。ザワークラウトは細かく切った生キャベツを様々な乳酸菌で発酵させたもので、酸味があります。 


 エストニアではクリスマスプレゼントをもらうときにまず名前が呼ばれ、そのあと「何か」をしなければなりません。「何か」というのは歌を歌ったり、ダンスを披露したり、楽器を弾いたりとさまざまです。中でも主流なのがポエムを読むというものです。ポエムはエストニア語でクリスマスのことを綴ったものです。私もエストニアのポエムを読んでクリスマスプレゼントをもらいました。


Jõuluball

 私の学校ではJõuluball(クリスマスダンスパーティー)がありました。私のホストスクールは小学校から高校の1〜12年生まである学校で、そのうちの5〜12年生と先生方がこのパーティーに参加することができました。1つの会場を貸し切って、オーケストラの生演奏を聞きながら踊ります。生演奏のあとは生徒がDJを担当して音楽を流してくれました。ドレスやメイクアップ、タキシードなどのみんなの姿を見るとThe海外!という感じがしてとても新鮮でした。私にとっては人生初のダンスパーティーで、色々な人と会話をして、一緒に盛り上がれたことが本当に嬉しかったです。また学校のことも紹介しようと思います!



大晦日と元旦

 日本では一大イベントである年末年始の行事ですが、エストニアでは特にこれといった伝統行事はありません。親戚や友人を家に招いて一緒に食事をして楽しむ年もあれば、家族のみで過ごす年もあるそうです。私は大晦日にホストシスターと一緒に日本の寿司を作りました。日本食ということで箸を使ったのですが、ホストマザーがとても器用に箸を使いこなしていたことには驚きました。海苔は日本のものを送ってもらったのですが、スーパーに売っているところもあります。お米も寿司専用のお米をここで買うことができました。巻き寿司を作るときに使用する、巻き簾を売っているお店もあるので寿司作りに困ったなと感じることはエストニアではないかなと思います。スーパーのお惣菜コーナーや日本食のレストランなど(寿司レストランもあります)日本の寿司がエストニアにも浸透していることがとても嬉しかったです。

 また、例年は市街地で年が明ける0時に花火が上がるそうですが、今年はウクライナでの戦争があったため花火は上がりませんでした。エストニアでは多くのウクライナ人を受け入れており、花火の音が銃声の音に似ているなどの理由があるそうです。




最後に

 エストニアに留学してもうすぐ5ヶ月になります。ほとんどの会話はエストニア語で、分からない単語はその場で紙に書いて覚えるという形をとっています。エストニア語の学習にも力を入れて、チャレンジ精神を忘れずに今年も頑張ります!



(文章・写真 2022年エストニア派遣 杉山心優さん)



 

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