2022年EIL高校生交換留学プログラム フランス派遣生の今村雛乃さん。今回、ご自身のフランスでの体験や学んだこと、日本とフランスの違いをシェアしたいと、レポートを書いてくれています。
第2回は、バカンスやフランスでのクリスマスについて書いてくれました。ぜひお楽しみください!
留学生活5ヶ月目。フランスでの生活、そして新しい高校生活にも慣れてきて毎日が楽しくなってきました。そんな私の留学生活をお送りします!
ベルギーに見学旅行へ
とある日の化学の時間に先生が「来月みんなでブリュッセルに行こう!」と言いました。日本で違う国まで日帰りで見学旅行に行くことなんてあり得ないので最初は信じられませんでしたがベルギーのアトミウムに行くことができました。ベルギーのブリュッセルまでバスで4時間で着き、簡単に高速を使って国を跨ぐことができるヨーロッパに感動しました。アトミウムは1958年のブリュッセル万国博覧会のために建設されたモニュメントで、鉄の結晶を1650億倍に拡大したものだそうです。
写真で見ていたよりも遥かに大きくて迫力がありました。クラスのみんなでアトミウムの丸の中に入って見学したり、外でピクニックをしたりして新しいお友達もつくることが出来ました。学校の授業の一環だったのでワークシートが配られて問題を解いたりもしました。フランス語で書いてある問題用紙、そして日本で習わなかった公式などがあり、まだ1人で解くことは難しいですが、いつも周りの友達が一緒に解いてくれて助けてくれます。とても優しいお友達です。
そしてベルギー王立美術館に行くこともできました。フランスの学校は日本のように入学式や運動会といった行事がないので今回ベルギーへ見学旅行に行くことができてとても嬉しかったです!
日仏交流
私のホストマザーはConnaissance du Japonという日仏交流の会長を務めています。Connaissance du Japonは私が今いるランスで日本に興味がある人たちが集まって習字や日本食を作って日本文化を体験したりしているクラブです。私は書道の8段を持っていて習字を習っていたことをホストマザーに伝えたら、ぜひみんなに習字を教えてほしいと言ってくれたので月に数回フランス人に習字を教えています。
私がお手本を書いて、書き順、意味も教えます。「とめ、はね、はらい」を教えることはとても難しかったです。一緒に筆を持って書いてあげるとみんなとても喜んでくれます。中学生まで習字を習っていたときはまさか海外で役に立つなんて思ってもいませんでしたが習字をフランスで教えることが出来て、これまでしてきた努力はいつかどこかで必ず救われるんだなと思いました。
そして、みんなで餃子や親子丼などの日本食作りもしています。フランスのスーパーには餃子の皮など売ってないので小麦から皮を作りました。日本で皮から餃子を作ることはしたことがありませんでしたがとても美味しく出来ました!留学に来る前にもっとたくさんの日本食を作れるようになってきたらよかったなあと思います。これから留学を考えている皆さん、是非何品か日本食を作れるようになっておくととても役に立つと思います。
フランス人は日本が大好きな方が多く、親日だなと感じます。よくフランス人から言われる日本語は「ありがとう」「いらっしゃいませ」「心臓を捧げよ(進撃の巨人のセリフ)」です。日本のアニメの影響はとても大きいですね。交換留学生としてこのような機会で日本の文化を伝えることが出来てとても嬉しいです。
バカンス
フランスの学校は6週間学校に行ったら2週間のバカンス休みがあります。フランス人はバカンスが大好きで1日に「バカンス」という言葉を聞かない日はありません。必ずどこかからこの言葉が聞こえてきます。10月の初めてのバカンスはホストシスターがいるパリ、そしてホストブラザーがいるナントに行きました。
念願のパリでBig Busに乗って観光をしたり、本場のマカロンを食べたりしました。初めて見たエッフェル塔はパリを見守っているシンボルだなと感じました。夜はキラキラにライトアップされてまた違った雰囲気も見ることが出来ました。エッフェル塔、とてもカッコよかったです。
治安が悪いのはパリだけではありませんが、特にパリではよく外国人がスリにあうことが多いそうです。だからホストファミリーが私が写真をとっている間や、道を歩く時などいつも気をつけてくれていました。日本は本当に安全な国だなとフランスにきてよく思います。
フランス西部のブルターニュ地方に位置するナントでは初めてホストブラザーに会いました。とても優しいホストファミリーです。ブルターニュ名物のガレットを食べたり、ナントのお城に登ったりしてホストファミリーとの楽しい時間を過ごすことが出来ました。
フランスで過ごしたクリスマスとお正月
12月になり街中がイルミネーションでキラキラ輝いてきて、あちこちがクリスマスムード。初めてフランスで過ごすクリスマスをずっと楽しみにしていました。
本場ヨーロッパのクリスマスマーケットは規模が日本とは違いとても大きくて全部のお店を見て回るのに1時間以上かかりました。気温は0℃、体感温度は−5℃程でとても寒い中でしたが大勢の人で賑わっていました。日本でもクリスマスマーケットの定番であるチュロスを食べたら日本のチュロスよりもサクサクしてとっても美味しかったです。このことをスペイン人のお友達に伝えたら、チュロスはスペイン発祥だからスペインの方がもっと美味しいと言っていました。いつかそのスペインのチュロスも食べてみたいです♪
私のステイ先であるシャンパーニュ地方のランスは名古屋市と姉妹都市です。姉妹都市5周年を記念して名古屋の特設ブースがオープンし、名古屋市長も来られました。ホットワインやクリスマス用のお菓子、クリスマスの小物などがたくさん売ってありとても可愛いクリスマスマーケットでした。
クリスマスの日は親戚が集まってお食事会をしました。日本ではお友達と過ごしたり、カップルで過ごす人が多いですがフランスは親戚と過ごすので、日本で言うお正月のようだなあと思いました。
テーブルにお皿を並べたり、ホストファミリーと一緒に料理を作ったりしました。フランスで人を呼んでお食事をするときは必ずアペロと呼ばれる食前酒から始まります。こういうお食事会の時は本当に長いので、最初はびっくりしました。フランス人はよく喋り、よく食べます。私もその話の輪に入ってたくさんお話しできるまでフランス語を話せるようになりたいです。このクリスマスのお食事会が終わったのは夜中の3時過ぎでした。みんなノンストップで話します!最後にはみんなでプレゼント交換をし合い、たくさんのクリスマスプレゼントをもらいました。日本でお正月に親戚からお年玉をもらうような感じでした。
朝起きたらホストファミリーからたくさんのクリスマスプレゼントが!こんなにクリスマスにプレゼントをもらったことがなかったのでとても嬉しかったです。10年分ほどもらった気分です。私も日本から持ってきていた物をプレゼントしたらとても喜んでくれました。留学に行く際、ホストファミリーへのクリスマスプレゼント用に日本からプレゼントを持って行くことをお勧めします。(私は慌てて準備しました。)
フランスにはお正月という文化がありません。私はホストファミリーのお友達家族と食事をしながら年を越しました。1月1日になった瞬間に“Bonne année”(あけましておめでとう)と言ってみんなとビズをしました。フランス流挨拶のビズ文化。頬と頬を合わせてする挨拶です。年が明けた時の挨拶の時もビズをすることに驚きました。
街中は花火が上がったりしてとても盛り上がっていました。学校は1月3日から始まります。日本では正月休みがあるので少し新年早々に始まる学校にドキドキしています。
最後に
新しく学校が始まって1学期が終了しました。あっという間でした。私はホームシックがあり、何回も日本に帰りたいなと思う時もありましたが必ず周りには助けてくれる人がいました。留学生活は楽しいことばかりではありませんがこういう辛いことを乗り越えた先にはきっと何か楽しいことが待っています。
私の留学の目標の1つでもあった「どんな困難も乗り越える力を身につける」という目標を1つ達成することが出来たのではないかなと思います。
そして、私はフランスに来る前に半年ほどオンラインでフランス語を習っていましたがいざフランスに着いたら右も左も言えませんでした。学校が始まって2ヶ月程は、フランス語が出来ないと思われて英語で話かけられることが多かったですがこのままではフランス語が伸びないと思い、自分からフランス語で話しかけるとみんなとっても褒めてくれて最近は学校のお友達との会話は全部フランス語でするようになりました。クラスのある1人から英語で話かけられた時、それを聞いていた別の子が「彼女、フランス語できるからフランス語で話しかけていいんだよ」と言う会話が聞こえてきたときはとても嬉しかったです。
週1回、放課後にフランス語の塾にも通い頑張っています。まだまだこれから!もっと成長して帰国できるように頑張ります。
最後まで読んでくださりありがとうございます。
↓noteの方にも私のフランス留学の記録を載せているのでぜひご覧ください!
(文章・写真 2022年フランス派遣 今村雛乃さん)
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